木曜、金曜と推薦状を頂くために先端研に行く用があって、1月からほぼ半年ぶりに駒場を訪れた。先端研から駒場へ寄ったのは8時近くで、すでに真っ暗だったのだが、駒場の音や匂いや光がありありと身に沁みてきた。本郷の色が群青色だとしたら、駒場のそれは底抜けに明るい空色のような気がする。将来への不安を口にはするが、デッドラインは実感としてなく、皆が好きなことを好きなようにし、本郷との空間的距離が良い意味で駒場生を隔離、というか抱いてくれている。
思えば、本当に色々なことがここではあって、その中でもがきつつも、どこか地に足が付かずに、付けることの恐さ、付けないことの情けなさと常に戦いながら、陳腐な表現だけれども「模索」していたのだと。ライトの灯る銀杏並木を歩きながら、イルカの「なごり雪」が頭の中で流れてきて、春が来て、私は「きれいに」なったのだと、泣きそうなのをこらえるしかなかった。持病には程度の差こそあれこれからも苦しめられるだろうが、精神的には既に乗り越えたと言っていいと思う。"You should be stronger"と何度も励ましてくれたBosraのKaledに胸を張れるだろうか。私は強くなってきた、まだまだ強くなるよ、と。
せっかく来たついでに図書館で資料集めをし、コピーを。単純な使用経験もあるだろうが、本郷は私には身に余るほどの規模で、まだ勝手が悪い。なんだかんだ言って、駒場には2年いたのだという事実。司書のお姉さん2人も相変わらず綺麗(私のタイプだったのです)で、好きだった22時の閉館の音楽も懐かしくて切なくて、渋谷の湘南新宿ラインに向かう途中で60円のパンを買う習慣やその感覚が、ちょっと引き出しに仕舞われていただけの昔の日記帳をぱらぱらとめくるようで、ただのノスタルジーではなく、自分の基盤や積み重なってきたものを確認する営みとして、すごく私を勇気付けてくれたような気がする。モスクワの空港で膝を抱えていた私に、あの時また出会ったように。
Sunday, June 29, 2008
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