Friday, March 20, 2009

母になればよい

教養のない奴を相手にするのは本当に疲れる。いや、もう本当に疲れる。今日は(も?)毒舌でいこう。日本語で言えば「文化交流展示会」とでもなるのだろうか。各国の留学生がそれぞれのお国を代表してブースでお国紹介、というか要はお国自慢なのだろうが、まあ、つまりそういう年寄りにはもはや面倒くさい文化祭ノリの必要な行事に何故かアジア圏では日本だけ招かれ、4日間やり通した最終日の今日、あ・え・て、むさ苦しい雑感を書く。

参加国は思うに、日本以外はすべてイスラーム文化圏。アラブ以外ではイラン、インド、セネガル、ソマリアとかナイジェリアのアフリカ諸国。アジアは皆無。タイ人、インドネシア人学生もゴマンといるはずだがお呼ばれなし。中国、台湾、韓国もなし。あえて言わないけどここにどんな作意が含まれているのやら。

普通の一般日本人にとってアラブ諸国は皆一緒に見えるのと同様、普通の一般アラブ人にとって、タイから東側のアジアは日本やインドネシアまで皆一緒である。お互い様だから、ここに目くじら立てたりするほど私は未開ではないし、最近はフィリピン人や中国人と間違えられたらそのまま否定せずそういう設定で会話することを楽しんでいる。あなたはどこ出身ですか?ではなく、どこどこ出身でしょ?なんていうのは英語で考えたら教養のなさ丸出し、unsophisticatedも甚だしい。それに、皆地球に住んでいるのだから、特に疲れているときは本当にどうでもいいことである。

ああ、そうそう。クウェート人の、と言ってしまってよいのかどうか知らんが、殆どのアラブ人の英語はとにかくどこまで行ってもアラブ的(アラビア語的)発想の柵(しがらみ)から逃れられていない。日本人だって何人だってそうなのだけれど、比じゃない気がする。自分英語ペラペラなのよ的態度でアラブ的(特にここではクウェート人的)態度や言動をとるから笑えてしまう。

例えば、ここの人がよく言うのは(英語でもアラビア語でもまるっきり一緒)、「中国、日本、同じ?そうでしょ!」。最初から決めてかかられると、弁解する気も失せる。皮肉まじりに答えると妙な心境で愉快。「まあ、同じと思いたければどうぞ」

ニーハオと言われればニーハオと返せばいいし。(大体ニーハオ。やはりこれは世界に占める中国のステイタス(地位とか状況)を示しているのかな)タイではhelloはなんて言うの?と日本のブースで聞かれることもあるから、サワディーカーじゃないの、と言ってあげる。多分、なんて付け加えた日にゃ、なんでこいつ自分の国の言葉知らないんだなんていう奇妙な顔して去って行くけど。お前、英語でもアラビア語でも「日本」という字が目に入らんのか。じゃあ、私はあと何語をお前の理解のために学べばいいんだ?
今日一番の傑作は、日本人ってどうしてちょこまかちょこまか歩くの?と侮蔑的なせせら笑いを浮かべながら訊いてきた女。「昔日本人は着物を着ていて、歩幅が限られたからそういうふうに見えるのでしょうが、今はそうでもないように私は思います。」という模範解答をしてやったら、「あらそうなの、チキンみたいね!」と嬉しそうに付け加えなさるから、さすがに私の頭も一瞬思考停止して、どう切り返せばいいのやら、と。結果、「そうそう!、実際チキンですもの!」と言ってやったら、キャハハキャハハと喜んで帰っていった。チキンなんて単語が英語で最高の(!)表現だということを知ってか知らずか。「鶏みたいですね」「ええ鶏ですから」・・・なんて素敵な会話だ。

思うに、こういうブース型の展覧会って、よく就活を始め様々な催し物で日本でも採用されるが、ひとつのブースにひとつの国で、ハイ、文化歴史なんでも紹介してね、これで皆分かり合えるね、みたいな安っぽい発想は日本では頭を絞っても出てこないな、と改めて考えると事の異様さに気づく。この辺の地域にいると違和感を失ってしまうから恐ろしい。だって、例えば、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ等々の先進国を思い浮かべれば、一体何を展示し、何を言えと言うのだろうよ。何もやらんよりはいいのだろうが、重厚なものに対するこの軽薄な態度が、クウェートに特徴的なのか、それともこの辺の地域に共通すると言えるのかよう分からん。

「あなたの国の歴史について説明して!」はあ、どこから何をですか。ええ、ごめんなさいね。無駄に長いんですよ、で、色々ありましてね。

「私、日本語を勉強しているのよ!」「あらまあ、左様ですか、素晴らしい。」「コンニチハ、アリガトウゴザイマス?サヨナラ?」「ああ、すごいですね」「日本語はとても簡単!アラビア語の勉強はどう?」「まあ、当然難しいですから、そこそこですね」「まあ、アラビア語は私にとっても難しいからね!」ええ、ええ。すごいですね、アラブ人は、こんなに難しい言語を使いこなせるなんてね。それに比べて日本人ときたら、一体どれだけおバカさんなのかしらね。あなたの言うほど簡単な言語で思考その他すべてを行っているのだから、当然outputも大したものではないでしょうよね。で、その中でも、私は日本語さえも十分に使えないですから、こんな稚拙なものしか書けなくて、申し訳ない。入る穴どころか、入る墓場もないですね。ああ、もう、でも達観してますよ。すごく寛容で寛大な、もがくあなたを包み込む母のような気持ち。

なんでsushiは世界に広まったかな。外国人の「スーシ」というイントネーションをもううんざりするほど聴いた。日本人が寿司だけ毎日毎食食べてると思いたいなら思えばいい。スーシやらヤンプーラやらサシーミーしか日本食とは認めないならそれでいい。日本食とはスシ以外の日本食は気持ち悪くて食べる気にならないのなら食べなくても死にはせんよ。いいんだよ、自分に都合の良いところだけを取り上げて、解釈すれば。いいんだよ。日本のかつての国風文化とやらみたいに、どうぞ、あなたの文化と混ぜてみて。ああ、ごめんね、高貴なあなたの文化と混ざるに値しないよね、失敬失敬。

あなたが見たこともないような異国の食べ物を前にして恐れるのは当然かも知れない。私は何でも食べる雑食人間だから分からないけれど。よく言うよね、「こわいのよ!」って。「安全で清潔ですよ。ハラールですし。」言ってあげようか、ナウシカみたいに。「恐くない、恐くない」って。あなたに付けられた歯型なんて、初めちょっと痛いだけで、なんともないから。

地球の母になりたい。

4 comments:

hnnvansier said...

I can not understand it all :D But that was funny :D Haha. Last year, there were Chinese exchange students here (still there are but different students) and one of them said everyone was calling them "Japanese" :D Haha :D Hmm.. A Uruguayan and a Peruvian also seem same to me :D I know they are not but they do seem :D

Ah I also know some Japanese: "Konnichiwa, arigatougozaimasu? Sayonara?"

See? haha XD

Anonymous said...

上のタイトルには素晴らしすぎるコメントが付いていたので、いろいろ思うところありましたがこっちだけ登場。
とはいえ言いたいのは一言だけ。

「頑張れ、母。」

お疲れ様です。
こっちではそろそろ桜が咲き始めたよ。

soissoimeme said...

>>Kerim

Just say, haha! XD

>>Maeko-san
こんなの読んでくれてありがとう・・・(笑)母、頑張ります。

桜かぁ。不思議な気分。私の知らない秋冬春が日本で過ぎ去っていく。桜なんて地球上に存在するのか疑いたくさえなるような気候です、こちら。

シュウカツ、国1・・・頭が痛くなりますのう。色々私の知らない世界を見聞き経験してることでしょう。春は心身のバランス崩しやすい時期。くれぐれも気をつけてね。

[-_-] said...

You asked for that. Konnichiwa, arigatougozaimasu? Sayonara?