Saturday, August 2, 2008

生身の人間

米原万里は本当に大きな知の人だった。実に惜しい人を若くして失ってしまった、この損害を誰も賠償などできない。彼女が文藝春秋などに載せていた書評などを集めた『打ちのめされるようなすごい本』(文藝春秋、2006、没後半年で出版されている)を現実逃避に読む。膝を打つようなくだりは豊富だが、今日読んだ部分では

「男はどうもイデオロギーに縛られつまらない抽象論に逃げ込んで生身の人間を見ようとしない傾向がある」(p.101)

そうなんだよねー。脳の作りが違うと言われれば見も蓋もないが、どうして男はこうなのか。

打ちのめされるようなすごい本打ちのめされるようなすごい本
米原 万里

文藝春秋 2006-10
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