Saturday, August 30, 2008

different lines

28日の集中豪雨。大学から家まで通常1時間50分のところ3時間の長旅。駅からの車び運転は、ディズニーシーにある水中アトラクションのようなノリ。冠水。稲刈りを待つだけだった稲穂たち重体。

何かで読んだか見たか、NYの地下鉄で、「僕と彼女はdifferent linesを使っている」という表現が。まさしく。「じゃあね」の後に、嬉々として仲良く「本三」や「東大前」に向かう彼らと、独りホームレスを眺めながら上野公園をただひたすら歩き、15分前にスタンバって始発の椅子取りゲームに闘志を燃やし、貨物や特急の待ち合わせや運転見合わせは日常茶飯事で、愛車に乗り込んでやっと一息つくような私とでは、文化的階層や生活スタイルはおろか、物の考え方見方にも相当程度影響するほどの、different linesなのである。

ローカルトークになるが、宇都宮線で言えば、メンタリティーに影響を及ぼす分水嶺は(個人的には)、①大宮以南②蓮田③久喜④古河で、それ以北は利用がないので分からないが、小金井が必ず境界になると思われる。要するに、私がディテールにこだわったシンパシーを感じるとすれば③④エリアの人間のみだということ。

日本人だと細部の、しかし断絶的な差異が気になるからいっそのこと国際結婚・・・という動機の人は意外といるらしい。たしかに。今夜の東急東横線とか目黒線が止まっているというニュースに、止まれ、止まってしまえ!タクシーで帰ればいいじゃないか、なんて腹黒い反応しかできないのは私だけじゃないはず。あのエリアでリッチでない人には申し訳ないけど。

道路が冠水して用水路に気づかず足を踏み外して死ぬのは新聞配達員。工事現場の(豪雨による)事故で亡くなるのは作業員。弱者がどうこう言うつもりはないぜ。「連帯」なんてまっぴらだ。でも、ルサンチマンが溜まるのは少しは理解できるつもりなんだ。あまりにもlineが違いすぎて、相互乗り換えもできず、異なるlineがあることさえも知らなくなったら(例:「宇都宮線?なにそれ?アタシ丸の内線ユーザーだから☆」)、見えないものがいっぱいあると思うんだ。

一日7本レベルの「いい」田舎になると話は若干別だけれども。「悪い」田舎のほうが問題かもね。

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