Wednesday, August 27, 2008

私の女友達を紹介します

私は人間をこよなく愛している。趣味は旅行です、なんて答えるしかないほどの無趣味だけれど、本当の趣味は人間だ。旅に出て、人間に出会うのが好きなのだ。騙されても、ぼったくられても、襲われそうになっても、美しいものを心から美しいと言い、許せないことを許せないと言い、悲しいと思ったら涙して、(educatedな人かどうか外国人で判断するのは難しいと以前書いたけれど、それでも究極には分かるもので)互いに母語でない英語でぐじぐじと悩めば、バベルの塔もある意味では意外と低くもあり(根本的にはやはりどうしようもないほど高いのだけれど)、個人としての人間も魅力的だし、種全体としての人間もやはり愛すべき存在なのだ。

私は日本でも世界でも本当に良き友人に恵まれるけれど、海外に滞在したこともないのに、色々語れる友を持つというのは実にネット時代の贈り物という感じ。今回は私が女性としても憧れる3人をご紹介。(彼女らは日本語を介さないので問題なし)

北アイルランドのエマ(31)さんは、高校時代のALTで、今はハリーポッターが出てきそうな学校で、第一外国語としてのフランス語の教師をしている。大学時代にグランゼコールで1年間磨いたフランス語はかなり美しい。(私のフランス語学習動機、はい単純。)1年間彼女とはjournal交換をして、私の英語力も相当伸びたはずだけれど、それこそ日常のすべて(恋バナ含め)からIRAの問題とかまで語ったので、物腰穏やかで洗練されたsophiticatedな、このお姉さまは私の高校時代(の最も重要な時期)をそっくり知っている。そのハリーポッターが出てきそうな学校は待遇も良くて、夏には3ヶ月丸まるバカンスが与えられ、精神的にも人生を謳歌するにはもってこい。人生のパートナーが早く見つかるといいな、なんて言いながらも、まるで必死さはなく、本当にindependentで、私もアイルランドに移住すればそんな達観した境地に落ち着けるのかしらん。行く行くと言いながら€も£も鰻上りで、イギリスの院にでも行けたら・・・という感じでせうか。

ブラジルのレイン(23)は、法哲学で特に文学と法、という日本ではあまりメジャーではない分野で院に進学する覚悟を決めた、フラメンコの衣装が本当に似合うブラジル(白人系)美人。家族は違うのに、敬虔なカトリック信者で、教会の活動で出会った25歳のフィアンセがいる。この御時世に、いやこの御時世だからこそ、メールじゃなくて手紙だ、と専ら私たちはsnail mailで。民法なんか刑法なんかくそ食らえだよねなんて乙なところで共感しつつ、彼女が勧めてくれる論文はかなりツボなのが多く(そのうちレヴューします)、どこの国にもMゼミクオリティーというか、3類的人間はおるものよのう、とひたすら安堵するばかり。ただ、彼女が院に行けるのは旦那となるであろう彼氏が弁護士だからなのですね。とはいえ、経済的にたとえ依存することになっても、彼女も本当に精神的にindependentな女性。

ポーランドのマグダ(24)はクラクフから少し奥まった田舎に住む医学部の学生。彼女とはメールのやり取りの頻度が最も少ない(私のせいで)から情報量としては比較的貧弱なのだが、実際に会って話したというのは本当に大きく。私の惚れ具合も決して劣らない。赤縁の細いフレームの眼鏡がまた似合う知的品格美人で、私がクラクフのYHで、傲慢なフランス人の高校生修学旅行団に怒り心頭で呆れていたときに、ロビーでナンパした。彼女のお父さんは英語が話せなかったけれど、「中曽根康弘」の発音が、難解さで知られるそのポーランド語で、道の真ん中がどうこう・・・というギャグになるらしく、日本政治にかなりの興味をお持ちで、私は感心しきりだった。妹(22)は日本で言うリハビリ臨床なんとか士に当たる資格を取る学生で、お姉さんに比べると自由闊達放漫な感じで愛くるしかった。その男友達(23)がクラクフ大学の「観光地理学」の学生で、男前だし本当にいいやつで。

ネットの世界でもリアルな世界でも、知的上品オーラってのは出るもので、こういうふうにナンパしたりされたりして出会った彼女らとは長く関係が続くし、日本人からは得がたい視点で物事を見られるので、是非とも大切にしたいなと、「人」の「縁」を考えるときに彼女らの顔が浮かぶのです。また、会いに行こう。

今度、気が向いたら男友達ver.を。

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