Sunday, August 17, 2008

「~バカ」

現実逃避には決まって私の場合、DVDで2001年のドラマ『救命病棟24時』(江口洋介・主演)を観るのだが、小田切医局長が「命を救う現場には、物欲とか嫉妬とか企みとか、そういうの何もないじゃない。 "このひとを助けたい"ただ、それだけだ。 そのために俺は、医者になったんだ。 」と言う台詞を聞くたびに、私は絶対善的性質を大いに持つ職業を心から羨ましく思う。医者の仕事なら、95%くらいは誰からも歴史からも非難されないような性質で、残りの5%くらいは生命倫理の問題とかブラックな話になるのだろうと(素人の私は)推測している(実際はそうではないと思うけれど)。その割合が逆転―例えば、ブラックな側面がほとんどで、遣り甲斐とか社会貢献とか自己実現とかというような限りなく「善」に近い性質は、たまにごくたまに顔を覗かせる程度、もしくは絶対善に見える仕事がいつ何時どんなその他の性質を帯びるか分からない、割合なんかでは割り切れないような混沌とした仕事(この方が大多数だろう)なら、私は出来る限り避けたいと、年甲斐もなく願ってしまう。

簡単に言えば、自分のやっている仕事が良いことなのか、悪いことなのか、どこの誰にどんな影響を与えているのか与える可能性があるのか、見当も付かないような仕事は私にはできないだろう、ましてや、わからないはずのその仕事の性質を、分かった気になって「遣り甲斐」を感じるなんていうことは、言語道断なのだ。青臭いのは分かっているけれど、これだけは30になっても40になっても捨てたくないと、そう思う。

「救命バカ」な彼らのように。愚直に誠実に真摯にまっすぐに。所詮ドラマの中の話だけれど、「~バカ」という言葉は現に存在しているわけだから。私はどんなバカになろうかと暗中模索。

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